| 法律は改正された。しかし・・・ |
| 1999年12月14日、動物の保護及び管理に関する法律が改正され、動物の愛護及び管理に関する法律として成立しました。主要な改正点は以下の通りとなっております。 第8条 動物取扱業の原則届出制 第17条 地方公共団体の動物愛護担当職員の任意設置、飼育状況の立ち入り調査 第20条 都道府県による、犬猫飼育者に対する繁殖制限についての指導・助言 第21条 都道府県の動物愛護推進員の任意委嘱 第22条 都道府県の協議会の任意設置 第27条 罰則の強化 ・殺し傷つけた者・・・1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金 ・虐待をした者・・・・・30万円以下の罰金 ・遺棄をした者・・・・・30万円以下の罰金 対象動物の拡大(爬虫類が加えられた) 今回の改正における最も大きな点は、罰則の強化になっています。従来は、虐待・遺棄に対して3万円以下の罰金又は科料となっていたものが、改正法では懲役刑も含められました。また、これまでまったく野放しであった動物取扱業に、一定の規制が設けられた事も評価が出来るかと思います。 しかしながら、罰則に関して言えば、刑法261条の器物損壊罪が3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料と定められている事を考えれば、どうしても「物」以下の扱いのようにも感じられ、さらなる強化も必要のように思っています。 また、動物取扱業に関しても、実験動物に関する業者についての届出は不要となっており、このため旧法同様、各方面から「ザル法」との声が上がるのは必定でしょう。 先進主要国において、動物実験について何ら法規制が無いのは日本だけです。今回の改正法についても、原案には動物実験に関する規制が盛り込まれておりましたが、自民党のゴリ押しによって最終的には削除されてしまいました。各国の動物保護団体からの、多数の要望書も完全に無視された形になります。 今回の法改正に対し圧力をかけた、動物実験施設協議会等の団体の言い分は、「動物実験に規制が設けられると研究に支障をきたし、医学・科学の発展が損なわれる」といった類のものと推測されますが、それでは、日本のそれらの水準は規制の厳しい欧米に比べて、著しく優っているといえるのでしょうか。なんとも、説得力に欠ける主張です。どう考えても、所詮自分達の利益を守る事だけが目的の、浅はかな主張と言わざるを得ません。 動物実験の是非には、勿論賛否両論があります。しかしながら、現状のように何らの規制もなく、実際にどのような実験がどれほど行われているのか分からない状況は、動物の福祉に有害であるばかりではなく、確実に実験自体の質の低下をもたらすものと思われます。 次回の改正には、@実験動物取扱業者の届出及び許可制、A実験施設の許可制、B動物を実験に使用する際の実験内容の事前届出及び許可、事後の報告書の提出、C実験施設内に倫理委員会を設置する、D実験動物取扱業者と実験施設への査察、E罰則の強化、等の改正を強く望みます。 |
| 動物の保護及び管理に関する法律(旧法) |
| 動物の愛護及び管理に関する法律(新法) |
| 動物愛護法改正に向けて (2004/3/30) |
| 参考書籍 |
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