・イギリスにおける規制
動物実験の免許制
(1)個人免許
・ 個人免許とは国務大臣によって与えられる免許であり,個人免許保有者は,免許に指定された場所において免許に指定された規制の対象となる実験処置を免許に指定された動物種に対して行なうことが認められている。
・ 5年間に 1度再審査
(2)プロジェクト免許
・ プロジェクト免許とは国務大臣によって与えられる免許であり,プロジェクト免許は,免許に記載された研究計画において,免許に指定された場所で免許に指定された規制の対象となる実験処置を免許に指定された動物種に行なうことを認めるものである。
・ 研究計画全体の責任を取る人物に対してのみ与えられる(当該プロジェクトのみの趣旨)
・ プロジェクト免許は最長 5年間有効、更新可
・ 動物の繁殖もプロジェクト免許の一つである
* ネコ,イヌ,霊長類あるいはウマを使用する研究計画に関しては,上記動物種以外の動物が免許に記載された研究計画の目的に適さないこと,あるいは免許に記載された研究計画の目的に適した上記動物種以外の動物を得ることが実際的ではないことを国務大臣が認めた場合には,国務大臣はプロジェクト免許を認可する
→犬、猫、霊長類、馬を他の種と区別
*プロジェクト免許申請者が,免許に記載された研究計画の目的を達成するために,保護動物を使用しない方法について十分に考慮したことを国務大臣が認めない場合には,国務大臣はプロジェクト免許を認可しない。
→代替法の考慮
認定証
日常の管理責任を負う人物,および
それら保護動物の健康および福祉に関する助言を与える獣医師,あるいはその他の適当な資格をもつ人物を指定。(動物の福祉に問題=安楽死の取計らい、査察官への連絡)
繁殖施設認定証・供給施設認定証
申請は,所定の用紙に必要事項を記載して,国務大臣宛に行なう
免許および施設認定証:一般規定
・ 法による免許あるいは認定証を認可する前に,国務大臣は本法により指名された査察官の中の 1名の意見を聞かなければならない。また,国務大臣は独立した査定者あるいは本法により設定された動物処置委員会とも協議しなければならない。
(3)プロジェクト免許の条件には,国務大臣が例外を認めない限り,以下の条件が含まれる
イヌあるいはネコに関しては,それらの動物が認定繁殖施設において繁殖された動物,あるいは認定繁殖施設より得られた動物でない場合には使用してはならない,そして本法付則 2に記載したその他の動物に関しては,それらの動物が認定繁殖施設において繁殖された動物,あるいは認定供給施設より得られた動物でない場合には,使用してはならない。
→犬、猫のみをの種と区別
ただし上記(3)(a)項の条件に従うと,免許に記載した研究計画の目的に適した動物を得ることができないということを国務大臣が認めない限り,上記(3)(a)項の条件には例外は認められない。
絶滅の恐れのある脊椎動物は免許下で使用できない.
(4)その他の制限
ある特定の目的のために一連の規制の対象となる実験処置が行なわれた場合,そして
ある特定の目的のために一連の規制の対象となる実験処置を行なうために全身麻酔を施され,麻酔からの覚醒をまっている場合には,当該動物にさらに規制の対象となる実験処置を行なってはならない。
個人免許およびプロジェクト免許により特別に認可されている場合を除き,いかなる神経−筋遮断薬をも使用してはならない,また
麻酔薬の代わりにいかなる神経−筋遮断薬をも使用してはならない。
|
・アメリカにおける規制
(1)商人、展示業者=免許制(小規模、ブリーダー不要)
長官が指定する書式と様式で申請書が提出され,本条例の第23条に従って設定された手数料が支払われれば,長官は商人と展示業者に免許を発行する。ただし,商人または展示業者の施設が,本条例の第13条に基づいて長官が公布する基準を満たしていることが立証されるまでは,かかる免許は一切発行されない。また,愛玩動物の小売店や,自己の敷地内でイヌまたはネコを育種や飼育し,イヌ,ネコを商人や研究施設へ販売しているが,かかる事業から所得の(長官の判断による)相当な部分に満たない額しか稼得していない人は,本条例に基づく商人あるいは展示業者としての免許の取得を必要としない。長官にはさらに,本条例が意味する商人または展示業者としての資格を持たない人が,上記に指定された要件を満足させ,本条例の要件のすべてと,本条例に基づいて長官が公布する規則のすべてを遵守すると書面で同意した場合には,商人または展示業者としての免許を授与する権限がある。
(2)実験動物の入手先の制限
研究または実験もしくは展示に動物を使用するアメリカ合衆国の省庁,出先機関あるいは仲介機関は,いずれも決して本条例の第12条が定める競売運営人か,本条例に従って長官が発行した商人または展示業者としての有効な免許を保持している人以外の人から,かかる目的でイヌ,ネコを購入その他の方法で取得してはならない。
(3)記録の保管
商人と展示業者は,長官が別途定める動物の購入,販売,輸送,鑑別,以前の所有者等に関する記録を作成し,長官が指定する適当な期間これを保存しなければならない。研究施設は,生きているイヌ,ネコについてのみ購入,販売,輸送,鑑別,以前の所有者に関する記録を作成し保存しなければならない。
(4)識別表示
商人または展示業者によって,輸送機関に配達され,輸送され,通商で購入または販売された動物については,長官が定める時期に人道的な方法によって,識別表示がなされなければならない。ただし,研究施設では,生きているイヌとネコについてのみ,かかる表示を行なう必要がある。
(5)基準の公布
必要条項
管理,収容設備,飼料と飲水の提供,衛生設備,換気,両極端な天候や温度からの保護,獣医師による十分な介護,ならびに動物の人道的な取扱い。
飼育あるいは管理については,長官が必要と判断する場合は,動物種毎に分けた動物の収容。
イヌの運動と,霊長頬の精神的な福祉促進に十分な物理的環境。
研究施設の動物について,つぎの項目に関する要件が含まれていなければならない。
麻酔薬,鎮痛剤,精神安定剤または安楽死薬の適切な使用を含む獣医師による十分な介護をはじめとする動物の苦痛を最低限に抑えることを主眼とした実験処置における動物の介護,取扱い,ならびに処置。
実験動物に苦痛を起こす可能性のある処置に代わる代替手段を考慮
動物に苦痛を引起こす可能性のある処置については,つぎの事項が要求される。
かかる処置の立案に際しては,獣医師の助言を求める。
精神安定剤,鎮痛剤,麻酔薬を使用する。
実験室職員による定評のある獣医学的手順と介護手順に従った外科手術前と術後の管理。
麻酔薬を使用せずに麻痺させる手法の禁止。
科学的な要請で精神安定剤,麻酔薬,鎮痛剤等の投与の抑止や安楽死等の処置の延期は,必要な期間のみに限定されること。
いかなる動物も,以下の場合を例外にして,術後回復を伴う大手術実験には一度以上使用されない。
科学的に必要とされる場合。
あるいは,長官が決定する他の特別な状況。
基準に例外が認められるのは.研究計画書に指定されているときだけに限られ.かかる例外処置はすべて動物委員会に提出されなければならない。
研究施設の報告義務
長官は,本条例の諸規定の遵守と,研究施設による実際の研究もしくは実験中の動物の飼育,取扱い,使用に適用される基準が専門的な見地からテ当なものであることを長官の検査時点に立証し,少なくとも年1回は報告することを各研究施設に要求しなければならない。
証拠書類
動物に苦痛を起こす可能性のある処置に関する情報と,研究代表者がそのような処置に代わる代替手段を考慮したことを具体的に示す証拠。
本条が掲げる基準を当該施設が遵守していることを示す長官に納得がゆく証拠。
本条に基づいて公布される基準からの逸脱がある場合は,その説明。
委員会
各研究施設が少なくとも1つの委員会を設立することを要求
員会は,各研究施設の執行責任者によって任命された最低3人の委員から構成
委員会のメンバーは,
少なくとも1名は獣医師、
少なくとも1名の委員は,委員会の委員である以外には,当該施設になんらかの密接な関係を持たない。
当該施設と密接な関係のある人の直接的な家族の一員ではない。
委員会のメンバーが3名以上の場合は,当該施設の同一管理部門からの出身者は3名を超えてはならない。
委員会は,かかる研究施設の動物実験区域等の動物施設のすべてを少なくとも半年に1回査察、動物に苦痛が伴う処置。および,動物の状態を検討する。
委員会は,研究施設で実施する個々の査察について査察証明報告書を提出しなければならない。
報告書には委員会の少数意見のすべてを記載。
研究施設の訓練義務
各研究施設は,当該施設で科学者,動物技術者,その他の長官が定める動物の飼育,管理に関与する職員の訓練を行なわなければならない。かかる訓練には,以下の事項に関する指導が合まれる。
|
|