| コラム3 | |
| 室内飼育のメリット |
| 私のところでは、引越しを機に完全室内飼育に切り替えました。 当時は14頭という頭数でしたが、ほぼ2週間という期間で何とか落ち着いています。 室内飼育への切り替えはかなり難しいものです。 私のところは引越しを契機にしていますので、それでも案外楽だったかと思います。 通常はこんなものでは済まないのかもしれません。 とにかく、何より猫と人間との根競べといった感じになってきます。 しかしながら、時間をかければ必ず成功するはずです。 猫は案外、環境への適応力があるのです。 出来れば飼育当初から室内飼育・・・これを心掛けて欲しいものだと思います。 こうすれば、猫は家の中が世界のすべてと思いますから、全く問題も無いのです。 猫が可哀想・・・と思われる方もいるかと思いますが、猫は犬とは違い、そんな環境下でも問題なく暮らしていけるのです。 散歩の距離よりも、上下運動が出来る環境を確保出来ればいいんですね。 室内飼育をお勧めする理由は、 @近隣の人への配慮 A猫そのものへの配慮 大きく分けると、この2つになります。 まず近隣への配慮ですが、 世の中、当然ながら猫が好きな人ばかりではありません。 自宅の庭に猫が来るだけで不愉快に思う人も多いのです。 さらに、外でうんちをしてしまったら・・・、犬の散歩とは違いますから、飼い主がタイムリーに片づけをするわけにはいきません。 おしっこに至っては、乾いてしまったらどうにもなりません。 臭いが残るだけです。 それに、早く掃除をしなければ、コンクリートにしみこんだ臭いなどは中々取れませんし・・・。 この点は、特に動物嫌いの方には決して我慢は出来ないことです。 私達の感覚で物事をはかってはいけないんですね。 結果、多頭飼育環境の私の所などは、とにかく掃除は欠かせない日課でした。 自分のところの猫のものとはいえないようなものまで、対応しなくてはならなかったです。 集合住宅でもありましたので、こういった点はとにかく気を使っていましたね。 それでも到底完璧には出来ないものです。 猫よけ対策に関する経験値もかなり積みました。(純粋な相談事も多かったんですけどもね。でも、これは本当に難しいものではあります。。。) また、猫は車の上に乗るのが大好きです。大切な車に傷がつくことにもなります。 この賠償責任は「飼い主」が負うことになりますが、何より車好きな方にとっては、賠償してもらったからと言っても、すっきりとは納得できかねることになるかとも思います。 そればかりでなく、エンジンルームに入り込む猫が多いことはご存知ですか? これは怖いですよね・・・。 しかしながら一方で多くの人は、出来れば穏便に済ませたい・・・と思うもので、本当に我慢の限界になるまで中々クレームも言ってこなかったりもします。 出来るだけ我慢してくれる人が多いんですね。 このため、猫の飼い主は「うちの子はあまり迷惑を掛けていない」と誤解をしがちになるものです。 しかし、苦情が寄せられるようになる頃には、人間関係はもう破綻する一歩手前といったことが多いものなのです。 それは我慢に我慢を重ねて、その限界に来て言いたくも無い苦情を言うことになるからです。 ここまでくると人間関係の修復が本当に難しくなります。 無論、地域によって異なる部分はあるでしょう。 私の実家などは、タバコを買いに行くのすら車が無くては難しいような田舎ですから、そもそもこんなところでは猫による人間関係の問題など起きようがありませんからね。 でも、それでも室内飼育のメリットはあるものです。 それは・・・ 事故と病気です。 猫は交通事故に遭いやすいですよね。 これを未然に防ぐことが出来ます。 また、心無い人による虐待事件も考えなくてはなりません。 ニュースでたまに報道されますが、実際はその何倍・何十倍もそんな事件がおきています。 私のところには「ゴン」という猫がおりますが、この猫も虐待にあっております。 鉢割れ模様で、何か「鬼瓦ごんぞう」のような顔をしていますので、そう名づけました。 この子にとっては、この名前は不本意だったかもしれませんが・・・。 ある日の早朝、ただならぬ猫の鳴き声が聞こえました。 ギャーというような、それは尋常でない感じの聞いたことも無い声でした。 時間は5時前、朝寝坊の私は通常であれば目が覚めることなど有り得ません。 家内は私を称して、「一度眠ったら関東大震災がおきても目が覚めない」などと言われる始末で、特に朝は本当に弱いのです。 でもこのときだけは別でした。 慌てて飛び起きて外に出て見たのは・・・ うずくまって鳴いている一匹の見知らぬ猫・・・、近づいても動く気配も逃げる気配もありません。 悲しそうな目で、私を見て鳴くばかりです。 どうしたんだろう・・・。 抱きかかえると、うんちをもらしてしまっていました。 後ろ足が折れているのか腰から下が動かないようです。 その場所は、アパートの通路・・・車の事故ではないことは明らかです。 通路になされたうんちから、その場で踏みつけられたか何かしたのだろう・・・そう判断しました。 その日は仕事がありましたが、有給をとって動物病院に連れて行きました。 腰骨の複雑骨折でした。 障害が残るかもしれない・・・そう言われました。 また、まだ小さい猫でしたので、骨の成長に当たって再手術が必要になるでしょう・・・.とも。 この猫は、その後、大腿骨骨頭を成長に合わせて削る再手術(股関節は結局、現在もはまっている状態にはならず、周囲の筋肉で支えています。しかしながら障害は残りませんでした)をし、ヘルニアが残ってしまったので、これも3度目の手術で治してもらっています。 私のところの猫で、これほど手間とお金の掛かった猫は「ゴン」以外にはいません。 またゴンにとっても、度重なる手術と長い入院はとても苦痛だったことでしょう。 今は本当に元気になりましたが・・・。 このような事故(虐待は事故とは言い難いかもしれませんが)、未然に防ぐことが出来るのは室内飼育しかありません。 外に出れば七人の敵どころでない状況・・・これが猫の世界なのです。 また、病気の問題も軽視は出来ません。 不治の病である猫エイズ、猫伝染性腹膜炎、白血病、恐らく野良の成猫の8割以上は、少なくともこれらの内の一つはキャリアではないでしょうか。 外に出れば、せっかくキャリアではなくともうつされる可能性があるのです。 日本では、猫エイズの罹患率が先進諸外国に比べて高いと言う研究結果もありますが、これは日本の場合、「室内飼育」が未だ常識になっていない事が、大きな原因なのではないかと思います。 また、蚤や条虫などは、出入り自由の環境では中々駆除をすることも出来ません。 風邪や下痢なども、どうしても良く起こしがちになります。 室内飼育に切り替えることによって、格段に病気の罹患率は減ります。 これは私自身実感として分かる部分です。 なお、余談ですが・・・。 猫エイズ等の怖い不治の病ですが、通常は長い年月をキャリアのままで過ごします。 発症をした猫のケースについて統計をとった場合であっても、猫エイズで平均6年弱と言われる程です。 (野良猫の平均寿命は3年弱と言われていますから、これでもほぼ2倍ですね) また、そのまま発症をしない例がかなりありますので、特に野良を救うために飼育をなさる方は、神経質になり過ぎない必要もあるかと思います。 出来うる限りストレスを与えない環境を提供することこそが、何よりも重要なことなんですね。 ただし、発症した場合は、まず助からないことは、予め覚悟しなくてはなりません。 でも・・・。 極めて個人的な考えを述べさせていただくと、野良を救うということは、一つにはその病気も覚悟して受け入れることに他ならないとは、私自身思っております。。。 (これは他人には押し付けられない考えではありますが・・・。) しかしながら、一方で室内飼育に伴うデメリットも確かにあります。 まずはFUS(猫泌尿器症候群)。 FLUTD(猫下部尿路疾患)とも言われますが、人間の尿道結石のようなものですね。 出入り自由な環境であれば、猫はどこでもおしっこをすることができました。 しかし室内ではそうもいきません。 結果、おしっこを我慢するところから、尿が濃くなってFUSに掛かりやすくなります。 私のところでは、この病気が猫に非常に多いとは言われながら、以前はこの病気は経験していませんでした。 100匹以上の猫を里親さんにつけているのにです・・・。 しかし室内飼育に切り替えて、他の病気・事故はほとんど無くなりましたが、FUSは私のところで、新たに生まれてきた病気でもあるのです。(通常は考えられないことかと思います) この点は気をつけられるといいと思います。 何せ、とにかく緊急を要する事態になるからです。 トイレに何度も出入りするような状況が出ましたら、すぐに病院に連れて行きましょう。 なお、この病気はフードの選び方でかなりの部分防ぐことが出来ます。 市販のフードはFUS対応と書かれていても、その言葉を信じてはいけない・・・それは掛かりつけの動物病院の院長先生の言葉です。 高価ではありますが、病院の処方食、そしていわゆるプレミアフードがベストです。 通常の味の濃いフードに慣れていた場合、切り替えるのも根気の要る作業です。 沢山のフードを買ってきて、配合を考えながら与えるようにするといいです。 最初のうちは、好きだった通常フードを混ぜながら、徐々にプレミアフードに変えていきます。 最終的にはプレミアフードオンリーにして、その中で食べきりで配合を変えるようにしていきます。 これでFUSはかなり防ぐことが出来る筈です。 試してみてください。 しかしながら通常フードでもいいものもがあればいいのですが・・・。 プレミアフードはとても高価ですから、こういった通常フードでいいものが出てくると本当に助かります。 せめて、マグネシウム含有量くらいははっきり明記して欲しいですね。 通常フードでは、2〜3銘柄しかありませんからね。 マグネシウムは、最も少ないもので0.07%前後、多くは0.1%、通常フードでも中には0.1〜0.12%とはっきり明記しているものがあります。 これらをブレンドしましょう。 再発し易い病気ですが、フードに気をつけることによって、予防もかなりの部分可能になってくるものかと思います。 でも、発症をしてしまったら、もう療法食を続けるしかすべはありません。 こんな経験から、プレミアフードの成分比較サイトを作りました。 ご参考にされてください。 また、運動不足から肥満気味になる猫もいます。 猫のダイエットはかなり難しいですから、フードは与えすぎないよう注意をされるといいでしょう。 よくあるストッカーではなくて、一食ごとに適量を与えるのがコツかと思います。 こうすればドライなどでも、酸化による劣化を防ぐことも出来ますしね。 それから、一頭だけの飼育であれば、可能であればもう一頭を飼育してあげるといいかと思います。 一頭では不足する運動量も、二頭であれば補うことも出来るものです。 相性の問題もあるように聞きますが、私の経験上では、深刻になる例はまず無いのではないかと思います。 むしろ、人間の方が深刻に捉え過ぎのような気がするのです。 猫って、案外賢くて、上手に部屋の中で自分のお気に入りの場所を見つけて、お互いを尊重して住み分けるものです。 まあ、たまには喧嘩もするかもしれませんが・・・。 なお、室内飼育でも「避妊・去勢」は必須です。 発情時のストレスは、並大抵ではありません。 これは生き物の基本的な本能ですから、抑えるすべがありません。 しつけなど出来ないのです。 とってもかわいそうですから、猫のためにも必ず手術をすべきです。 また、特に雌猫の場合、発情時には、驚くほどの声で鳴き続けることがあります。 犬ほどの騒音の苦情が無いのが猫ですが、発情時のこの状態は間違いなく苦情につながります。 この点からも避妊は必須と言えます。 室内飼育・・・お勧めいたします。 |
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